塚田トオル's Blog

還暦間近のおっさんが綴る雑記録

『スノーデン』

エドワード・スノーデンがCIAやNSAのXKeyscoreとかPrismとか呼ばれているプログラムでアメリカが各国の要人や国民のあらゆる通信を監視していたことを公に曝露するまでのことが描かれている。監督はオリバー・ストーンジョセフ・ゴードン=レヴィットのスノーデン役はハマっていたと思う。
ここまで諜報活動が手広く行われていたという事実は、恐らく本当なのだろうが、にわかには信じがたい内容でもあった。
特殊部隊の訓練中で怪我で除隊したスノーデンは、CIAから声をかけられ、ジュネーヴを皮切りに、日本の横田基地や、アメリカ本土を転々としながら、その才能を活かしてハッキングと諜報プログラムの開発を続ける。もはや善悪の判断は麻痺し、上から命令されるままに仕事をこなしてくるのだが、とてつもないプレッシャーの中で、自分のやっていることは果たして正義なのだろうかという疑念が芽生える。ついにはハワイの温暖な気候の中での恋人との恵まれた生活、高級をともなう贅沢な環境もすべて捨て、機密データを特殊施設から持ち出し、香港まで逃亡して国家ぐるみの違法な諜報を秘密裏に告発する。
データの持ち出しから香港でマスコミのインタビューに応じながら国家の犯罪行為を曝露するまでのあたりは、ドキドキさせられたし、うすうすは解っていたものの、ここまで個人のプライバシーが侵される事態になっていたということに驚かされた。PCに付いているWebカメラが気になって仕方なくなった。
 
もともとインターネットは軍事目的で作られ利用されてきたものだし、GPSしかり。ペンタゴンNSA、CIAがこれらを使って悪巧みし、世界中の人々を監視しようと思ったら簡単なことなのだと思う。