本の方も読みましたが、その時はあまりピンとこない、いわゆる「刺さらない」印象を持ちました。
映画の方が、わかりやすくなっていると思います。
朝井リョウのようにその時の流行や社会背景、風俗ありきで成り立つ書き手の作品は、映画やドラマとして見た方が、その言わんとするところが明確になるような気がします。『桐島、部活辞めるってよ』みたいに。
『何者』は一言で言えば、就活に翻弄され自分自身をすり減らしていく若者群像劇。就活を通して、自分とは何者かを模索するうち、自分は何者でもないと同時に何者でもあるという矛盾に気づいていくことになります。
就活を一緒にする仲間と言ってもライバルでもあるわけですから、表と裏では見せる顔が当然違ってきます。屈折した性格の
佐藤健は
Twitterの別アカウントで仲間の悪口をつぶやいてばかりいるし、