塚田トオル's Blog

還暦間近のおっさんが綴る雑記録

『オリーヴ・キタリッジの生活』

オリーヴ・キタリッジの生活 (ハヤカワepi文庫)

オリーヴ・キタリッジの生活

エリザベス・ストラウト作 2009年にピューリッツァー賞フィクション部門を受賞した作品。ピューリッツァー賞にフィクション部門というのがあるのを恥ずかしながら知らなかった。
メイン州の小さな湾に面した町で数学教師を務めていたオリーヴ・キタリッジなる人物の人生が、年代順にいくつかの短編に分けて書かれている。町の嫌われ者で、そんな自分に一切頓着しないイヤなおばちゃんである一方、ときに悲しいまでに哀れでもあるオリーヴ・キタリッジという人物の複雑な人物像が、それぞれのエピソードとともによく描けていて、面白く一気に読めた。
ドラマも作られていてHuluで配信されているので、そちらも見たが、『ファーゴ』で有名なフランシス・マクドーマンドがオリーヴ・キタリッジの役柄にハマっていて、よく出来ていた。